マリオットのポイント購入セールの損益分岐点を考察してみた

マリオットボンヴォイでポイント購入のセールを実施しています。

2,000ポイント以上の購入で30%OFFとなりますが、実際このセールはどれくらいお得なのでしょうか。

そこで、この記事では購入したポイントを使って宿泊する場合と、有償で宿泊する場合の２通りについて、かかる費用と獲得できるポイント数から損益分岐点を計算してみました。

なお、結論から書くと1ポイント=1.1円以上の宿泊でポイントがりようできるならポイント購入がお得です。

マリオットのポイント購入セールについて

計算に入る前にマリオットのポイント購入セールについてご紹介しておきます。

• セール期間は2019年10月18日まで
• 2,000ポイント以上の購入で30%割引
• ポイント購入の上限が2倍（最大100,000ポイント）

ポイント購入で30%OFF＆最大100,000ポイントまで購入できるというのが今回のセールの特徴です。

マリオットでは1,000ポイントを12.5ドルで購入できます。10,000ポイントを購入した場合は通常は125ドルとなりますが、セール中は30%割引となり、87.5ドルで購入できます。

また、年間のポイント購入の上限は50,000ポイントですが、セール期間中は上限が100,000ポイントまで引き上げられます。

ポイント宿泊と有償宿泊の損益分岐点の計算方法

ここから、ポイント購入してポイント宿泊する場合と有償宿泊する場合の損益分岐点を計算していきます。

計算を簡単にするために、以下のように条件を設定します。

ポイント宿泊の前提

• 50,000ポイントを購入して、50,000ポイントの宿泊に使う
• 1ドル=110円で計算
• 購入はSPGアメックスで決済する
• ポイント以外の支払いは発生しないものとする

有償宿泊の前提

• SPGアメックスを保有しており、宿泊費用はSPGアメックスで決済する
• マリオットボンヴォイのゴールドエリート会員である（SPGアメックス保有の前提から）
• 1ドル=110円、税・サービス料は宿泊料金の10%とする

ポイント購入してポイント宿泊した場合

50,000ポイントの購入にかかる費用は30%OFFの期間中は437.5ドルとなります。

円に換算すると 437.5ドル×110円/ドル = 48,125円 となり、1ポイント当たり約0.96円で購入したことになります。また、SPGアメックスで決済することで購入金額の3%となるポイント（1,443ポイント）が付与されます。

単純に考えると購入した50,000ポイントを48,125円以上の宿泊に利用できれば、ポイント購入の方がお得に思えるかもしません。

しかし、有償宿泊の場合は宿泊代金に対してポイントが付与されるので、その分を考慮する必要があります。

有償宿泊の場合

ここでは必要ポイント数50,000ポイントと宿泊料金が同じだった場合、つまり50,000円で一泊した場合に得られるポイントを計算してみましょう。

宿泊時に付与されるポイントは以下の二つになります。

1. 税・サービス料を除いた宿泊料金1ドルに対して12.5ポイント
2. 宿泊料金100円に対して6ポイント

①はマリオットのゴールド会員によるポイント付与で、②の方はSPGアメックス決済によるポイント還元です。

宿泊料金の支払いは50,000円ですが、その10%に当たる5,000円は税・サービス料金として計算しています。なので、①でポイントが付与される対象となるのは45,000円で1ドル110円で計算をしています。

つまり、①のポイント付与は45,000円 ÷ 110円/ドル ×12.5ポイント/ドル = 5,113ポイントとなります。

②は単純に50,000円の6%相当のポイントである3,000ポイントが付与されるので、合計で8,113ポイントが獲得できます。

ポイント購入しての宿泊と有償宿泊の比較

50,000ポイントを購入してポイント宿泊する場合と、その宿に50,000円で有償宿泊する場合についてかかる費用と得られるポイントを表にまとめてみました。

有償宿泊の場合は多くのポイントが獲得できるので、購入料金を少々上回っていても有償宿泊の方が有利です。

ポイント購入して宿泊に充てるのはお得ではない

ということで、ここからは計算がややこしくなるのでエクセルで損益分岐点を求めました。

付与されるポイントの価値については、今回のセールで購入できる単価（1ポイント＝0.9625円）として計算しました。

その結果、50,000ポイントの宿泊で55,000円以上のところに泊まらないとポイント購入して宿泊した方が損になります。

つまり、ポイント購入で有償宿泊よりもお得に泊まるためには、1ポイント＝1.1円程度になる宿泊を見つけて泊まる必要があります。

しかし、マリオットは3シーズン制が導入されたため、料金が高い日は必要ポイントが増えやすい傾向があるので、1ポイント＝1.1円以上で宿泊できる日を見つけるのは難しい可能性が高いです。

この結果を考えるとポイント購入で宿泊するのはあまりお得ではない結果となりました。なお、条件によって正確な損益分岐点はずれますので、この結果はおおよその目安だと考えていただけると幸いです。

ポイントが少し足りない場合は購入すると良い

上の計算ではポイント購入してそのポイントで宿泊するよりも有償宿泊の方がお得な場合が多い結果となりました。

しかし、実際には手元にポイントが幾ばくかあることの方が多いと思います。

例えば70,000ポイント持っているけど、一泊85,000ポイントのホテルに宿泊したい場合。このような時はポイント購入で15,000ポイントを手に入れて、85,000ポイントのホテルを確保するのも有力な手段です。

足りない15,000ポイントが欲しいと思っても、マリオットのポイントを増やす方法は基本的に「SPGアメックスを利用する」、「マリオットのホテルを利用する」、「ポイント購入」かしかありません。

この中で最も簡単かつ素早くポイントを手に入れられるのはポイント購入です。

1ポイント＝1円で宿泊しても若干損する可能性はありますが、現在持っているポイントを有効に活用できるメリットがあります。

バイマイル目的で購入する手もある

マリオットのポイントはマイルに交換できるので、バイマイル目的でマリオットのポイントを購入することも可能です。

マリオットのポイントをセール期間中に60,000ポイント購入すると525ドル = 57,750円で購入できます（1ドル110円で計算）。

マリオットのポイントは多くの航空会社のマイルに交換可能で、60,000ポイント＝25,000マイルでの交換となります。

ANA、JAL、シンガポール航空などのマイルが1マイル2.31円で購入できます。単価的には微妙ですが、マイルは飛躍的に価値が高くなる可能性があるため、マイルが必要な場合はこれも一つの選択肢となりえます。

まとめ

マリオットボンヴォイで30%割引のセールを実施しています。しかし30%割引でポイント購入してポイント宿泊するよりも有償宿泊した方がお得な場合が多い結果となりました。

このためポイント購入は、ポイント宿泊するにはポイントが少し足りない場合と、バイマイル目的の場合に限られそうです。

なお、クレジットカードの入会キャンペーン（20%キャッシュバックとか）でポイント購入単価を下げられる場合は損益分岐点が大きく動くことになります。その場合はポイント購入の方が有利な可能性が高くなるので、キャンペーンを活用できそうな方はポイント購入することもご検討ください。

SPGアメックスについて

本記事ではSPGアメックスを所有していることを前提に計算を進めましたが、マリオットボンヴォイの会員登録のみであればSPGアメックスは不要です。

このため、マリオットのポイント購入は会員登録さえしておけばSPGアメックスは不要です。

しかし、マリオット系列のホテルに泊まる場合はSPGアメックスは非常にお得なカードです。なぜなら、以下の特典があるからです。

SPGアメックスの入会特典ではボーナスポイントとして最大36,000ポイントが獲得できます。

ボーナスポイントの獲得条件は入会3か月以内に10万円以上のカードの利用になります。（10万円のカード利用で3,000ポイントが入るので、ボーナスポイントと合計すると39,000ポイントになります。）

36,000ポイントが獲得可能なのは紹介入会（公式ページからだと30,000ポイント）のみなので、もし、紹介経由でのお申し込みを考えている方は下のお問い合わせフォームからご連絡ください。ご連絡をいただければ、SPGアメックスの紹介URLをご案内いたします。（紹介用のURLをブログに貼るのはアメックスの規約で禁止されているため。）