【書評】 Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]を読んだ感想 陸マイラーブログ的な視点からも考えても大事なことが書いてありました

2018年11月に発売された「Google AdSense マネタイズの教科書」ですが、内容が非常に充実しているということでツイッター等で話題になっていました。

著者は、のんくら(早川修)さん、 a-kiさん、石田健介さん、染谷昌利さんの4名のの共著となっていますが、通称「のんくら本」と呼ばれています。

このブログにもGoogle Adsenseを貼っていますが、収益化(マネタイズ)を意識したサイト構成とは言えない状態です。

では、Adsenseで稼ぐというのはどういう発想が必要なのか、という点が気になり、購入して読んでみたので、陸マイラー的な視点からレビューしてみます。

全体の感想

正直、この本はアドセンス本ではありません。長期的にアクセス数と収益を稼げるサイトをどのように構築するか、という点に主眼が置かれています。

ブログなどのウェブサイトで短期的なアクセス数を上げることは比較的容易ですが、アクセス数や収益を継続させるのが難しく、長期的に収益を上げることは難しいという点を指摘しています。

そこで、この本では「自動販売機のように放っておいても自動で稼いでくれるサイト」を目標としています。それを達成するための手段が、長期的にアクセス数を稼げるサイト×Google Adsense、ということです。

確かにアフィリエイトの場合は商品の流行り廃りもありますし、広告の打ち切りもあるでしょうから、サイトのメンテナンスを継続して行う必要があります。このため、「メンテナンスのいらない長期的アクセス数が稼げるサイト」と「Adsense」は相性が良いのは間違いありません。

一方で長期的にアクセス数が稼げるサイトとはどのようなものなのか、という点は非常に難しい問題です。その問題に対して踏み込んだ内容になっており、初心者向けというよりはブログを始めてから少し慣れ始めた人向けの本です。

本の内容として巷で見かけるブログ論的な内容も多く含まれています。しかしツイッターなどで見かける内容よりも圧倒的に分かりやすく、かつ情報が整理されているため、非常に参考になる本です

 

各章における重要な示唆

以下に各章で書かれている内容を陸マイラーブログ的な視点から意訳して得られた重要な示唆と感想を書いておきます。

 

Chapter_1

この章のお題は、「長期間アクセスが集まり続ける「テーマ」の選び方」。

アドセンスで稼ぐ上において、テーマ選びも重要だということです。その理由(前提)として長期間PVを安定して稼げるテーマにする必要があるからです。

芸能ニュースや時事ネタは一時的にPV数を稼げたとしても安定したは難しいので、この本の趣旨にそぐわないテーマということです。

陸マイラーがテーマとしている「マイレージ」、「航空業界」、「ホテル業界」はAdsenseと相性の悪くないテーマですが、ソラチカルートに頼った記事ばかり書いている長期的には良くないということを示唆しています。

すなわちホテルの会員制度やマイレージ制度は各社の顧客囲い込み戦略として継続性の高いものですが、ポイント交換によるマイルの貯め方は継続性が低いということです。

昨年にソラチカルートはあっさり改悪されましたし、今後も改悪との戦いが続くため、記事のリライトが継続的に必要になってくるからです。

マイレージ制度や会員制度も変更はありますが、特定の会社に特化していればリライトも少なくて済みますし、少し切り口を変えてみるのもありそうです。

 

Chapter_2

この章のお題は、「アクセス数を安定させる「SEO戦略」」。

ブログ論的な内容ではありますが、基本中の基本が書いてあります。

そしてこの章の最初に書いてある内容が、「検索ユーザーだけに頼っていると、アクセスはいつまでたっても安定しない」。

SEO戦略なのに検索ユーザー頼みではないという逆説的な戦略ですが、検索流入だけに頼っているとの検索アルゴリズムの影響を受けやすいということです。リピーターやブログのファン(いわゆる固定客)が多いと検索アルゴリズムが変わってもアクセス数が変動しにくくなります。

これは陸マイラー界ののトップブロガーさんたちは既に実践されている内容とも言えます。ブログだけだなく、ツイッターや@LINE、インスタグラム、YouTubeといった複数のメディアを持つこともリピーターを増やすうえで重要だと思います。

これ以降はSEOに関する内容ですが、基本的かつ重要な内容をかなり押さえていると思います。

例えば、「アクセス数の多い、複合ワード狙う」というもの基本中の基本。

陸マイラーのブログでは、「マイル」というワードを狙うよりも「マイル ANA」、「マイル ANA 貯め方」や「マイル ANA クレジットカード」というワードを狙うことになるはず。

ということで実際に検索してみると以下の通り。

「マイル」と検索して出てきた二番目のサイトはクレジットカードの読み物さん
(検索一位はWilipediaでした)

「マイル ANA 貯め方」と検索して出てきた一番目のサイトはすけすけさん

「マイル ANA クレジットカード」と検索して出てきた二番目のサイトもすけすけさん
(検索一位はANAの公式ページでした)

複合ワードでは、陸マイラー界のトップブロガーであるすけすけさんのブログが出てきます。陸マイラーのSEO的にはすけすけさんの記事やブログを参考にするのがいいのかもしれません。

 

Chapter_3

この章のお題は、「読者にも検索エンジンにも好まれる「サイト構築術」」。

見やすいサイト、読みやすいサイトとはどのようなものか、という視点で書かれています。私のブログでは全く実践できていない内容なので、今後やっていく必要がある内容です。

この本ではAdsenseで収益を上げることを目標としていますが、陸マイラーブログの場合の目標は様々。

Adsense一本のサイトならサイトから離脱するのがAdsenseとなるようにサイトやコンテンツを構築することになりますが、陸マイラーの場合はAdsense以外にも「ポイントサイトへの紹介リンク」、「クレジットカードなどのアフィリエイトリンク」、「マイ友プログラムへの誘導」、「クレジットカードの紹介」などなど、様々な出口の可能性があります。

また、カテゴリーもポイントサイトやホテル、マイレージ関連やSFC修行など様々ですから、上手にサイト構築する必要が出てきます。

このため、陸マイラーブログではランディングページやトップページの構成が非常に重要であると考えられます。この辺りは私のブログでは全くできていないので、今後改善していきたい内容です。

サイト全体の構成やページの構成に関する部分も参考になる内容が多く、今まで書いてきた内容に関しても見直してより読みやすいサイト構成にしていきたいところです。

 

Chapter_4

この章のお題は、「稼ぎ続けるための「Adsense」の運用方法」。

ここでやっとAdsenseに関する具体的内容になります。

広告の種類に関する説明やその活用方法などに関して書かれています。

現状、このブログは自動広告でAdsenseを貼っているので、貼り方や種類に関しては全く工夫していません。(アンカー広告とモバイル全画面広告はスマホでウェブサイトを見ている際に出てくると煩わしいと感じるので、このブログではOFFにしています。)

陸マイラーブログではAdsense以外の離脱ポイントを狙った記事もあるため、自動広告よりもある程度手動で適切な場所にAdsenseを貼った方が効果的な可能性は高いと考えられます。

一方である程度のフロー型の記事も存在するジャンルなので、自動広告もうまく活用していきたいところ。

収益性やその他の離脱ポイントでの離脱率を上げるためには、広告の貼り方などを変えて収益性を検証しながら記事の内容やサイトのコンテンツに応じたAdsenseの運用が求められそうです。

このブログではそこまで突っ込んだ内容を実践・実装するつもりはないですが、サイト全体の読みやすさを向上させたいので読者の邪魔にならないadsenseの運用方法は必要になってきそうです。

 

Chapter_5

この章のお題は、「「オーソリティーサイト」になって信頼と権威を積み重ねよう」。

実は長期的にアクセス数を上げるうえで非常に重要な内容です。少なくともGoogleのアルゴリズムが権威性を重視しているのは間違いありません。

この本の中ではオーソリティー化に関して以下のように書かれています

「○○といえばこのサイト」と一番にに思い出してもらえうようになれば「サイトがオーソリティー化している」といえます。

いわゆる検索0位の概念のことを指しており、検索流入でヒットするというよりもサイト名の指名検索やブックマークなどからの流入になります。

この内容はChapter_1で書かれていたリピーターを増やしてアクセス数を安定させるという考え方と非常に似ています。

この章ではどういう形でコンテンツを紹介すべきか、という点に焦点を当てています。この部分はChapter_3の部分の内容と組み合わせてみるべき内容も含まれていますが、結局のところ質の良いコンテンツ・サイトの作成や情報の紹介の形態を最適化して読者が読みやすく、戻ってきてくれるサイトを作っていく必要があるということです。

また、この章では競合サイトへの対策の考え方も示されており、非常に役立ちます。

陸マイラーブログでもオーソリティーの概念は非常に重要です。陸マイラーと言えばこのサイト、というものがいくつかあるはずです。

自分のブログを振り返ると全くそのような状況ではありませんが、サイトの質・コンテンツの質を地道に高めていくことが最終的にオーソリティーにつながるということなのだと思います。

 

Chapter_6

最後の章のお題は、「10年先も安定して稼ぐために」。

ここはサイトを運用するうえでのリスク回避や心構えなどが記されています。

躓きそうになったときの対処法なども書かれており、最後の章にふさわしい内容です。

私もブログを書いてアクセス数が増えない時は更新する気持ちが続かない場合もありますし、逆にGoogle砲(Googleのおすすめ記事への掲載)が来たときは非常にうれしいですし、メンタルの振れ幅はどうしても出てしまいます。

しかし、役に立つ情報や面白い情報を発信して読者に楽しんでもらうことを目標になんとかブログの更新を続けてくることができました。

陸マイラーブログという性質上、リライトや更新は必要になってきますが、自分自身の勉強にもなりますし、情報を整理するうえでもブログを書くことがかなり自分に対してもプラスの効果が出始めていると感じています。

ついついアクセス数に一喜一憂してしまいがちですが、継続してブログを更新するには単に目先のアクセス数や収益以外に目標をもって取り組む必要があるのかもしれません。

 

さいごに

この本を最後まで読んだ後に感じたことは、この本そのものが書いてある内容を実践している、ということ。

ブログやウェブサイトは修正・リライトが可能なため、内容に関して軌道修正が可能です。

しかしながら、本は完成されたものであり、基本的に内容に関して修正が入りません。

すなわち、この本の冒頭に書いてある「自動販売機のように放っておいても自動で稼いでくれるサイト」という概念の最終形態が本であり、「Google AdSense マネタイズの教科書」はそれを実践しているに過ぎないということ。

メンテナンスが不要で自動で稼いでくれるサイトというのは、成書となっても良いようなコンテンツ・サイト作りであり、そのためには質の高いコンテンツや構成が必要ということ。

もちろん、ウェブサイトと本は構成が違うので全く同じというわけではありませんが、普遍的なテーマで価値の高いコンテンツを発信するという考え方は一緒だということです。

私のブログを見返しても、成書にできるような内容はなさそうですので、10年先も稼げるサイトへの道のりはまだまだ遠そうです。

この本を参考にしながら、よりよいブログを目指したいものです。

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