私は現金主義でしたが、クレジットカードに乗り換えました。理由は単純。マイルを貯めたいから、ただそれだけです。
ではなぜ元々は現金主義だったかというと、親の影響です。親が買い物でカードを利用しているところは見たことなかったです。(カードを持っていなかったわけではないですが、お店では現金払いでした)
日本国内でクレジットカードはかなり普及してきたと思いますが、それでもまだまだ現金には及びません。このような背景もあり、支払いは現金かクレジットカードかの論争は根強く残っています。よく言われるのが現金払いは損、クレジットカード払いは得、というものですが、実際のところどうなのでしょうか。
まずは現金派、クレジットカード派の主張をそれぞれ取り上げてみたいと思います。
◆クレジットカード派の主張
- 多額の現金を持たなくてよい。
- クレジットカード払いはポイントがつくので得。
- 信用情報も積み重ねることができる。
- webでカード利用額を逐一確認できる。
◆現金派の主張
- 昔から、いつもニコニコ現金払い主義である
- クレジットカードは利用できない時がある
- カードでどれくらい使ったか分かりにくく、お金を使いすぎてしまう
- お財布からお金が出ていく感覚がなく、怖い
- リボ払いとかあるし怖い
- スキミングなどによるカードの不正利用が怖い
それぞれの主張をざっと挙げてみました。
クレジットカード派はポイントが付くのがアドバンテージとして大きいです。また、エクセルなどで家計簿を管理されている方はweb明細からデータを引っ張ってこれるのでプラスな点です。
一方、現金派はクレジットカードのセキュリティーの問題やリボ払いなどの制度に関して不安な点が多いという印象です。また昔から現金だったので今も現金払いというのは私も同じだったので気持ちはよくわかります。ほかには現金の方が払った感覚があるので使いすぎ抑止効果があるというのも頷けます。
どちらの主張も一理あり、どっちが単純に良い悪いというのを決めるのは難しいのです。
クレジットカード派からは、ポイントが付かないから現金払いは損でクレジットカード払いは得、という意見が、現金派からはカードは使いすぎてしまう、という意見が多いように感じます。
しかし、クレジットカード派の中には現金払いはお金を捨てている、といったレベルの主張もあるようですが、個人的にはこれは極論すぎる言い方だと思います。”クレジットカードで払えばポイントが付く”という特定の視点から正しい主張ですが、支払い方法の違いの本質を突いたものではありません。
そして現金派も何気なく現金で支払っているかもしれませんが、現金払いがなぜ優れているか、そしてある意味では損している、という点についてきちんと理解している必要があります。
では現金払いとクレジットカード払い、この二つの支払い方法の本質的な違いは何か。
それは、
現金払いの方がクレジットカード払いより価値の高いものを支払っている、
ということです。
お店がクレジットカード払いに対応していなければ、クレジットカードで支払おうと思っても、支払いができません。しかし、現金ならどこでも購入可能なんです。(ただし、電子マネーまたはクレジットカード払いのみのお店も出てきたので、これは時代とともに変わっていくかもせん。)現状では現金の方が圧倒的に決済力が高いのです。
加えてクレジットカードの性質上、お店側はお客さんが支払った瞬間は現金をもらえません。もちろん後からお金は振り込まれてきますが、多かれ少なかれ売れ上げから現金の入手までにタイムラグが発生します。一方現金払いはその瞬間にキャッシュが手に入ります。お店からすると現金で払ってもらえるとキャッシュフローから考えても(手数料を考えても)うれしいわけです。
つまり、クレジットカードの支払い金より現金の方が価値が高いのです。現金で払っている奴はバカ、みたいな発言を有名な方からも聞いたことがある気がしますが、この本質を理解していればこのような発言にならないはずです。クレジットカードで払えるなら価値の高い現金にこだわって支払う必要はない、という発言になるはずです。
価値が高いもので支払っている=損している、といえば間違いではないのですが、現金の方が価値が高いという認識をもって現金払いをしているのであれば、単純に損しているという話にはなりません。実際に現金が出ていくという実感をもって支払うことで無駄な支払いを避けている側面も否定できないからです。
クレジットカード払いはポイントが付くのでお得というのは事実ですが、そういったことを論じる前に支払いの価値がそもそも異なる点に着目するべきなのです。ポイントが付くとかいった話はあとからついてくることです。
そのような話抜きで現金派はバカ、という主張をするのは的外れであると言えるでしょう。一番大事なのはそれぞれの支払い方法の意味をきちんと理解し、クレジットカードと現金の両方とうまく付き合っていくことが大事なことなのです。
コメントを残す